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三ケ日青年の家

 6月、静岡県立の「三ケ日青年の家」で、実習に来ていた女子中学生がボート転覆事故で命を失うという痛ましい事故が起こりました。この青年の家は今年の4月から指定管理に移されていたのですが、管理者となっていたのが小学館集英社プロダクション。
 実は、この事業者は練馬区立平和台保育園の来年4月からの委託先事業者に選定されており、今、準備委託に入っています。選定の過程でも本当にいろいろなことがあり、保護者の皆さんのお気持ちを受け止めながら、私自身、所管の委員会の委員としてずいぶんと発言もし力を注いできたのですが、園長候補者の二度にわたる交代、選定評価のやり直し、準備委託期間の短縮など異例の経過ののち準備委託に入ったのが6月でした。その直後の死亡事故で、保護者の皆さんも、また議員も、強い衝撃を受けたことを覚えています。

 事故からほぼ半年、ここに来ていくつか大きな動きがありました。ひとつは、国土交通省の運輸安全委員会が、事故調査の中間報告を公表しました。事故が起こった経過、その直接的な原因についての考察がまとめられています。
     ➠国土交通省運輸安全委員会「カッター転覆事故調査の進捗状況
 一方、施設の設置者である静岡県・静岡県教育委員会のほうでも動きがありました。9月27日の県議会本会議では、知事自ら、三ケ日青年の家の指定管理者選定結果を「ご破算にし、もう一度、公募する」ことを明言。県教育委員会も、9月30日に「カッターボート転覆事故調査報告書」を公表、さらに12月には今後の指定管理の在り方を検討するための「指定管理再検討部会」を設置したとのことです(12月7日県議会本会議での教育長答弁)。
 指定管理者の指定をいったん解消するというのは、たいへん重い決断です。それだけ重大な事故であったということでしょう。では、こうした経過を受けて、練馬区はどうするのか。平和台保育園は、今はまだ準備委託期間中です。来年4月からの本委託にこのまま進むのか、進んでよいのか。慎重に、またしっかりと判断してもらわなければなりません。静岡県警は業務上過失致死の疑いで捜査を続けているとのことです。こちらの成り行きも含め、区の対応を注視していきたいと思います。

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