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池尻成二事務所 〒178-0063 練馬区東大泉5-6-9 03-5933-0108 ikesan.office@gmail.com

ごみバンカの“水”

 練馬清掃工場は、今月からごみの搬入を停止し、二つの炉も止まりました。これから半年ほどかけて「解体前清掃」が行われ、おそらくは年明けぐらいから解体工事が動き出す予定です。
 ごみの搬入がなくなり、工場のごみバンカ、つまりごみを入れておく巨大なコンクリート製の貯留槽もすっかり空っぽになったのですが、今、その底面に、水がたまり始めています。工場長さんの話では、長靴で入れるくらいの深さ、幅は20メートルくらいにわたって溜まっており、水の量も少しずつ増えてきているようです。周辺土壌中の地下水が入ってきている――23区清掃一部事務組合はこう説明しているようです。
 しかし、なぜ水が入ってくるのか。いつ頃から入ってきていたのか。そして、入ってくるのであれば、逆にごみに含まれていた汚水が出ていくこともあったのではないか?

 廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃掃法)では、清掃工場をつくる際には都道府県知事の許可を受けなければならないと定められています。そして、許可を得るためには、一定の「技術基準」を満たすことが求められており、この「技術基準」は、廃掃法施行規則に示してあります。その中に、こんな条文があります。

第四条  法第八条の二第一項第一号 の規定によるごみ処理施設の技術上の基準は、次のとおりとする。
一~五 略
六  ごみの保有水及びごみの処理に伴い生ずる汚水又は廃液が、漏れ出し、及び地下に浸透しない構造のものであること。

 法律は、ごみから出る「保有水」や「汚水、廃液」が漏れ出さないような設備にすることを求めています。しかし、もしこの基準が順守されていたら、バンカに地下水が入ってくるようなことがどうして起こるのでしょうか?

 空っぽのバンカに溜まった水は、法律に照らしてどう理解すればよいのか。気になります。

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